江戸・明治・昭和の匂いが感じられる日本初の近代的洋風公園『日比谷公園』in 千代田区
有楽町駅から徒歩5分くらいのところにあるビルに囲まれた都会の公園。幕末まで大名の屋敷地があり、明治36年に日本初の近代的洋風公園として開園、100年以上の歴史のある公園です。
洋風庭園、池、噴水、大小の野外音楽堂、公会堂、図書館、レストラン、遊具もあり、都会のオアシスです。平日から会社勤めの方から観光客まで賑わっています。また、日比谷公園は、かつての江戸城から近く、当時の面影が随所に見られます。
<目次>
心字池
まず有楽町側から入口入って見えてきたのは池。この池は 元々江戸城のお堀だったところで、石垣がその名残です。心字池といって「心」の字をくずした形をしているそう。
第一花壇・ペリカン噴
幾何学文様の洋風花壇。向かい合った2羽のペリカンのくちばしの先から水が噴き出ています。
大噴水
日比谷公園のシンボル「大噴水」。噴水池は上中下段 の三段構造。池の直径は30m。主噴水の吹き上げ高さは12m。夜間照明付き。向かいに第二花壇。
鶴の噴水・雲形池
鶴の噴水。装飾用噴水としては日本で3番目に古い。池は「雲形池」と呼ばれます。
自由の鐘
自由の鐘。戦後に米国から日本に贈られました。毎日正午になると鐘の音が響きます。
水飲み・三笠山
水飲み。開園当時のもので、鋳鉄製で装飾が施され、馬も水を飲めるように受け皿がついています。後ろに見えるのは、三笠山。
小音楽堂
「小音楽堂」と「大音楽堂」の二つの野外音楽堂があります。こちらは「小音楽堂」。「大音楽堂」は、「日比谷野外大音楽堂」名称から通称“野音(やおん)”と呼ばれます。
日比谷公会堂
日比谷公会堂。1929年に市政会館に併設して建てられた最初の公会堂建築で、1999年に、“東京都選定歴史的建造物”に選ばれました。2009年には経済産業省による“近代化産業遺産”にも認定を受けています。
日比谷図書館
落ち着いた雰囲気で、自習室として使えます。
遊具
遊具も充実しており、すべり台、ターザンロープやブランコなど。
目を引いたのがこの鍛え系の遊具。この吊り輪できる人いるのかな?
ゆるく鍛えたい人のための健康遊具もあります!
松本楼
公園の中心に位置する松本楼。昔からの老舗レストランでカレーが有名。年に一度カレーを10円で提供することでも有名。
~歴史~
明治30年代、まだ誰も西洋式公園を知らなかった時代に、ドイツ留学から帰ったばかりの本多静六博士が、日比谷公園の設計案をまとめられ、明治34年からこの設計案をもとに整備されたのが日比谷公園です。日本初の近代西洋風公園であり、全国の都市公園モデルとしての役割を果たしてきました。
日比谷公園の北西に『三笠山』という小さな山があります。この山は園内の池を造成した際に出た残土や石などで造られた人口の山です。その当時は全体が三つの笠をふせた形に似ていたのでこの名が付いたと言われています。その後、テニスコートを造成した際に一部削られて山の形は変わりましたが、三笠山の名は残りました。 石段を少し登れば三笠山・山頂で、丸の内のビルを見渡せます。近くに自由の鐘があります。
有楽町側から入ってすぐのところに「日比谷見附跡」として石垣が残されています。見附とは城門の外に見張りを置くための場所を意味し、この日比谷見附跡は外郭25か所、内郭11か所の城門を持つ江戸城の見張りを置かれた場所です。この日比谷見附跡は外様大名が通る門として使用されていました。
日比谷見附跡を過ぎてすぐに、「伊達政宗 終焉の地」があります。ここは伊達政宗から三代綱宗の時代に、外桜田上屋敷がありました。1636年に伊達政宗は江戸参勤の際にここで70年の生涯を閉じました。
公園周囲には、皇居、省庁、裁判所、帝国ホテル等、日本の重要施設が立ち並んでいます。2018年に開業した『東京ミッドタウン日比谷』も近くです。
駐車場
駐車場あります。高いですが、超一等地にあることを考えると安い方でしょうか。
地下鉄駅
敷地内に地下鉄の日比谷駅もあります。千代田線、日比谷線、都営三田線、有楽町線の駅に接続しています。
日比谷公園は池や庭園などの自然から、歴史ある噴水、建物、随所に歴史的遺構等が見られる威風堂々とした公園です。公園内を一周回れば、江戸・明治・昭和の時代の流れを感じることができるでしょう。
基礎情報
遊具充実度:★★★☆☆
広さ:★★★★★
駐車場:有
トイレ:有
所在地:〒100-0012 東京都千代田区日比谷公園